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シマダノメ

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シマダノメ Season2 第7回 深掘りインタビュー 鈴木国友

『シマダノメ 深堀りインタビュー Season2』の第7回は、今季、湘南ベルマーレから期限付き移籍で加入、恵まれた体躯と高いスキルを生かし、前線で攻守にわたってチームに貢献している鈴木国友選手の登場です。苦境の中で感じ、学んだこと、ストライカーとして必要な境地など、鈴木選手の内面を中心に深掘りしてきました(取材日=2020年10月29日)。

―今日は10月29日。第29節の松本山雅FC戦を0-1で落として9戦未勝利となったタイミングでの取材となりました。
そうなんですよね。難しいなぁ、何を話せばいいんだろうと思いながらここ数日を過ごしましたし、今日もそんな感じです。
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―しかし、9連勝した後に9戦勝てない、という状況は、そうそうできない経験なのでは? そういう稀な状況にある今、何を思いますか?
連勝している最中に、いずれ勝つのが難しい時が来るだろうという考えを、心のどこかに置いてはいたんです。だから、今こういう状況になってみて、それが実際に「来たんだな」というのが正直なところなんです。でも、内容は悪くはなく、またチームとしてやりたいことができていないわけではありませんし、チームがやりたいこと、そのレベルは間違いなく上がっていると思います。それでも相手がいることなので、その中で研究もされますし、今の北九州は上位に位置しているので、対戦する相手の上位チームに対するモチベーションが高くなってきている中で、もちろん僕たちのモチベーションが低くなっているわけではないのですが、対策されても、その対策を上回れるような、今のサッカーをさらにレベルアップさせることが必要な時期なんだろうと感じています。
―この苦しい状況の中に『学び』はありますか?
シンジさん(小林伸二監督)が松本戦の後に僕ら選手たちにこう言いました。「ピッチに立つ怖さを忘れていたんじゃないか?」って。その話を聞いて僕は「確かにな」と。今季序盤にスタメンで出ていた時は正直不安がありました。「僕にできるのかな」と。でも、そういう不安があるのはある意味、普通だと思うんです。試合に出るということは、スタジアムに足を運んでくれた方々はもちろん、映像を通して見る方も含めて本当に多くの人に応援されるということであり、多くの人から評価される場所に立つということ。そして、そこに立てる人数は限られていて、そういう意味でチームを代表して立っている、という責任も生まれてきます。そういう中でピッチに立つことに、もちろん面白さも感じるのですが、その反面で怖さもある。その感覚が薄れてきているんじゃないか、と言うシンジさんの言葉に僕自身もハッとして、考えさせられる格好で、二日間のオフ(10月27日と28日)に入ったんです。
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―今おっしゃった「怖さ」というのは、責任を背負っている自覚、ということですか?
そうですね、責任という部分が一番ですね。お金を払って僕たちの試合を見に来てくれている方々がいて、応援してくるスポンサー、また本当にいろいろな形で僕ら選手とチーム、クラブをサポートしてくれている方々がいる。それから日々練習する中で試合に出られない選手も出てくる。そういう多くの人たちの想いがあっての“あのピッチ”なので、そういう意味で責任が大きい。だから大きな責任を背負ってピッチに立っていることへの『怖さ』ということですね。
―でも、そういう多くの人がかかわった上での“あのピッチ”に立つことは、選手にとっては喜びでもあるのでは?
そうです。喜びは大きいです。試合に出られる選手たちは自分が持っているものをしっかりピッチ上で表現しようと気合が入りますし、そこで良いプレーをすることに喜びを感じます。しかし、その反面というか、裏側には不安とか、怖さもある。それは先ほど言った自分が背負っている責任を果たせるかどうかという不安と恐れですね。そういう感情があることは決して悪いことではなくて、むしろそれも感じながらプレーをすることがパワーやエネルギーにもなる。勝てない状況の中だから意識的に『怖さ』から目をそむけてしまったのかどうかは分かりませんが、そこへの意識が薄れていたことは確かで、だからパワーとエネルギーを欠くことになったのではないか。そんなふうに考えました。
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―しかし、その怖さへの意識が強過ぎると、プレーが萎縮してしまうことになるのでは?
本当に難しいところなんですけど、そこはシンジさんとコーチング・スタッフがうまくコントロールしてくれていると感じます。試合前はうまく気持ちを盛り上げてくれますし、だから選手たちも、簡単な言葉で言うと“明るく”やれています。萎縮し過ぎてしまったら良いパファーマンスは発揮できませんから、そこは本当に良い塩梅です。
―小林監督からこの間、『慣れ』という言葉をたびたび聞きました。
正直言って最近は慣れも出ていたと思います。でも、慣れることは決して悪いことではなくて、持って行きようでパフォーマンスの向上につながるものでもあると僕は思います。と、同時に、その慣れは満足感にも変化しやすくて、そうなると油断につながり、それによって今まであった流れを一気に見失ってしまう。それも怖さの一つではあるんでしょうね。
―慣れたところで、もう一度レベルアップを目指そうという考えになればいいと?
シンジさんも9連勝中に「勝っている時こそ持てる力を全部出して、やれることはすべてやることが大事だ」とずっと言っていました。選手たちは連勝が伸びるたびに自信をつけていましたが、その中でシンジさんはその言葉を言い続けていました。今思えば、シンジさんは今のこの状況をどこか予期していたんでしょうね。
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―しかし、9戦未勝利という状況の中、選手は本当に苦悩していると思いますが、ここまでお話してきたようなことを改めて考えることができたのも、そういう事態に陥ったから、とも考えることができますね。この二日のオフは何を?
家族でゆっくり過ごしながら、さっき話したようなことを考えていました。
―お子さんがいらっしゃる?
いえ、奥さんと犬です。まだコロナの怖さもあるので、近場で静かに過ごしました。
―奥さんとはいつご結婚を?
小学校、中学校、高校とずっと一緒の幼馴染で、付き合ったのは高校生の時。結婚したのは去年の夏、移籍で鳥取に行くとなった時に、一緒に来てほしかったので、そのタイミングで入籍しました。
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―昨季のガイナーレ鳥取でJ3、その前の湘南ベルマーレでJ1、そして今季はJ2と、Jリーグの全3カテゴリーを経験していますが、それぞれに違いを感じますか?
まず試合の中での強度的なものは感じます。J3では一つのミスが必ずしも失点にはつながらないという感じですが、J2だと前線のレベルも上がるので、一つのミスが失点につながる確率は上がるように思いますね。J1なら、なおさらのことです。あとは、J3は自分たちのカラーを思い切って出して戦うという印象ですね。ブラウブリッツ秋田やアスルクラロ沼津といったチームはものすごく縦に速いサッカーでしたし、YS横浜のように超攻撃的なチームもいて、ギラヴァンツ北九州のように、しっかりつなぐチームもあり、と、相手どうこうより、自分たちの色を出すことを強く意識するチームが多いリーグだと感じました。そういう意味で、面白いリーグでしたが、難しいリーグでもありました。上位が下位チームに取りこぼすことも珍しくありませんでしたからね。
―少し前に、「小林監督から、巧さを出すのもいいけど恵まれた体格を生かしてパワーあふれるプレーも増やしてみたらどうか、とアドバイスされた」と、おっしゃっていましたよね?
それは今も自分の中で常に意識していて、だいぶバランスよくできるようになったかな、と思います。ただ、別の部分と言うか、例えば前線から下に降りてきて攻撃の組み立てにかかわる時はうまく力を抜いてボールをさばけるのですが、相手にとって一番怖いスペース、僕らフォワードにとって得点率が上がるエリアに入った時の、本当に大事な場面でのファーストタッチで力んでしまう。そこをもっと突き詰めなくちゃいけないな、というのを、ここ数試合で特に感じています。やはり苦しい時こそ、今は途中出場が多いのですが、それでも30分近いプレー時間を与えてもらっている状況からすると、やはり結果は出さないとダメですからね。そこは少し自分の中でモヤモヤとしています。
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―いま、2ゴールですね(※第30節のツエーゲン金沢戦、出場20分間でチームの4点目、鈴木選手にとっては第16節・栃木SC戦以来、今季3ゴール目をゲット)。その2ゴールの映像をあらためて見返しましたが二つとも良いゴールで、ゴール前でとても落ち着いているように見えましたけどね?
それを『いつもできるように』ならないといけないんですよね。あの場所が自分の真の価値を決める場所ですから、そこで安定して良いプレー、良い結果を残せるように、突き詰めていく必要があるんです。
―しかし、このチームではたとえフォワードであっても、ゴール前以外、例えば守備の部分も含めて、いろいろな役割を求められます。そういう状況の中で、どうやれば、ゴール前での集中力と冷静さを保ち、ゴールという結果につなげられるのでしょうか?
それは、まさに今日、シンジさんから言われたんです。『気持ちの持ちよう』について。そういうことをタイミング良く言ってもらえるのがありがたいですし、自分が悩んでいるタイミングに合わせて言えるのが、すごいなと思います。
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―気持ちの持ちよう、とは?
ゴール前で良いプレーをしたいと思って追及していくと、結局、意識のところの話になるということ。「ゴール前ではただ単に力を抜くとは別の気持ちの持ち方が必要だ」という話なんですよね。まさに今日言われたホヤホヤのところで、でもすぐにその輪郭は理解できたので「なるほどな」と思いました。ただ、それを理解できるのと、実際にピッチ上で実践するのとは別もので、いざという時にその意識でプレーできるかは、日々の練習で繰り返しながら、実際の試合の中で自然と表現できるところまで持って行くしかないんですよね。
―もう、精神鍛錬の世界ですね!
いや、実際にそこはかなり大事なんですよ。試合に入る時の気持ちもそうですし、結局、プロの世界に入っている選手なら、フリーの状況でミスすることはほぼないんです。でも、相手がいて、スタンドから大勢の人が見ている、という状況に変化が起こると気持ちがブレてミスってしまう。だから、メンタルのところはゴールを奪うという点においても、とても大事なんだと思うんです。でも、そのブレない強いメンタルをつくるのは、やはり日々の練習だと思うんです。練習による自信の積み重ね、それが『ただ単に力を抜くだけではない気持ちの持ちよう』を手にする道なんだと思います。
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―北九州にやってきて、自分の中に何らかの変化を感じますか?
メッチャ、変わりました。と言っても、自分の中での感覚の事なので、周りから見たら「別に変わってないじゃん」と思われるかもしれないですし、僕自身も何がどう変わったのかを細分化できているわけではないんですけどね。例えばですけど、今まで自分では『分かっていると思っていたこと』が実は『分かっていなかったんだ!』ということが『分かった』という(笑)。6割しか分かっていなかったことが、8割、9割まで分かるようになった、とか、それはいろいろな人の助言で気づくことが多いんですけどね、特にシンジさんから言われてそう気づくことが多いんですよね。そうやってプレーの幅が広がった、それが自分の中で感じる変化ですかね。
―昔から小林監督はストライカーを育てるのがうまい、と言われてきました。それを今、実感している?
まず、こちらへのアドバイスを送るタイミングをものすごく考えてくれているな、と感じます。言われていることを実際に取り入れられるかどうかは自分次第なので、言われた言葉を大事にしながら、日々の練習に取り組んでいるというところですね。そして今シーズンは、そうして一つずつ自分の課題をクリアできているという実感があり、それが自分の中に感じる変化になっているんだと思います。
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―先ほどの話にもあった、ゴール前での気持ちの持ちようといった抽象的なところのアドバイスだけではなく、細かい具体的なアドバイスもあるんでしょ?
はい、ステップの踏み方、ボールを受ける時のヒザの使い方、軸足のつま先の方向まで。そういうことって、自分のクセになっている部分もあるので、そこを指摘されることはなかなかないんですけど、そこを指摘してもらって、今日もボールの置き方をアドバイスしてもらって十分には理解しないまま、とりあえずシュート練習をしてみたら、「あっ、全然違う!」ということになるんです(笑)。
―そういう変化をぜひ残りの試合で見せてもらいたいですね。
良い指導の成果をゲームの中で披露したいと思いますし、今チームは苦しんでいる状況なので、その中で自分が成長してチームの助けになれるように、とは思っています。今はチームとしての結果を出せていませんが、チームとして表現しているサッカーに僕たち選手全員が誇りを持っています。でも勝負の世界では結果がすべてだということも分かっています。だから、残りの試合でまた勝点を重ねて優勝争いに加われば、もう一度、チームとして注目もされるでしょうし、やっているサッカーの評価自体も上がると思います。面白い上に結果も出せるチームだという評価を頂けるように、残りのシーズンを精いっぱい戦いたいと思います。
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文・島田徹 写真・筒井剛史
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今回のイチオシ商品

国産りんごのアップルパイ[冷凍]
(1ホール・約500g)
1,188円(税込)

144層の手織りパイの中に、りんご2個分の蜜煮をぎっしり詰めました。解凍してお召し上がりください。

おすすめの相性のコーヒー(ペアリング)
グアテマラ(契約農園)
529円(税込)
※100gよりお買い求めいただけます。

アップルパイに合わせると、グアテマラのもつすっきりとした酸味とキレの良さがお互いを引き立てあい、口の中いっぱいにりんごの風味が広がります。

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鈴木国友 選手の一口感想

「甘いリンゴと、シットリした生地がかみ合っていてすごくおいしいです!このアップルパイを食べた直後(第30節金沢戦)にゴールを決められたので、僕にとって縁起のいい一品にもなりました! 」

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(次回『シマダノメ 深堀りインタビュー Season2』の第8回目は11月の終わりころにアップ予定。登場する人物は? お楽しみに!)

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