SHIMADANOMEシマダノメ

シマダノメ Season2
第6回 深掘りインタビュー
村松航太

『シマダノメ 深堀りインタビュー Season2』の第6回は、今季加入のルーキーながらリーグ戦第25節時点でフィールドプレーヤーの中で最長のプレー時間を誇るセンターバック、村松航太選手の登場です。あの『福岡ダービー』でのこと、センターバックでのプレーについて、またそこでプレーする中でのこだわり、身長について、それからライバルなど、あれこれ深掘りしてきました(取材日=2020年10月7日)。

―あのことから、聞きます。0-2で敗れた第24節の福岡ダービーのこと、福岡のフアンマ選手とのマッチアップのこと。

試合当日の夜に、一人で映像を見ました。そして、次の日からの2連休は落ち込む時間に使いました。後輩たちも試合を見てくれたようでLINEを通じてコメントをくれたんです。そのほとんどが、「あれだけの身長差があるんだし(村松選手=171センチ、フアンマ選手=188センチ)、しょうがないよ」というニュアンスのものでした。ツイッターで回ってくるのも、そういう見方の意見がほとんどでした。そういう言葉は僕を慰めるためだとは十分に分かっているんですけど、そう言われることでまた悔しさが倍増したというか……。でも二日のオフで十分に落ち込んだので、その次の日の練習に行くころには、うまく気持ちも吹っ切れて、集中してトレーニングに入ることができました。

―ではもう少し具体的に福岡戦を振り返っていただきます。1失点目の場面、相手陣内から出てきたロングボールをフアンマ選手と競り合って、そのままボールをゴール前まで運ばれてシュートを決められました。まず、ロングボールがバウンドした時に、左足で処理しようとしましたよね?

あの時はロングボールを蹴ってくるとは思っていなかったというか、あとで映像を見ても動ける体勢は取っていたのですが、頭の中では、どちらかというと自分の背後に来る可能性よりも、前に来る、つまりインターセプトができるところにボールが来る可能性の方が高いだろうと考えていました。そうしたら、ちょうど良いというか、僕にとっては悪いところにボールが来たんです。ヘディングに行っても届きそうにない、でもとにかくボールに先に触らなきゃ、と思って左足を伸ばしたんですけど届かなくて……。案の定、という状態に。その後、自陣ゴールに向かって競り合いながら戻る形になったのですが、フアンマ選手に片方の腕だけで抑えられる格好になりました。最後、シュートを打たれるところでも滑ろうと思ったんですけど、予想とは違うタイミング、おそらくトゥーキックだったと思うのですが、タイミングが合わずにシュートブロックさえさせてもらえなかった、というところです。

―また同じようなシチュエーションが来たとしたら、どう対応するか、イメージしましたか?

しっかりと正しい判断で正しい準備をしておいて、まず絶対にボールには触る。もし、触れなくて競り合ったとしたら、意地でも体を前に入れる。それからその後の競り合いでは、ボールをきれいに取ろうとするんじゃなくて、少しでもボールを外側につついて相手のドリブルのコースを変える。そうすれば、シュートコースも狭まったはずだし、そこから仲間の帰陣を待つという選択肢もできる。そういうことを何度も頭の中でシミュレーションしました。

―そういうプレーをするために何かを変える必要がありますか。例えばフィジカルを強化するとか?

フィジカルについては北九州に来てから3キロほど体重を増やしていますし、体幹トレーニングもしっかりしてきたので、たくましくはなっていると思うんです。

―では、意識のところ、集中力のところを整えることで、そういうプレーも可能だと?

おそらく連勝を続けている時だったら、違う結果になっていたと思うんです。ほかのみんなもそうだと思うのですが、勝ち続けている時は頭の中で「セカンドボールは絶対に拾える」とか、すごく前向きな精神状態でプレーできていたと思うんです。でも、なかなか結果が伴わない状況だと、消極的とまではいかなくても、どこか慎重だったり、躊躇したり、判断が僕のように中途半端になるんだろうな、と。でも、そういうのはすべて言い訳なので、自分の処理ミスということで、自分の中では整理をつけています。

―では二つ目の失点。コーナーキックでマークを振り切られてフアンマ選手にヘディングで決められました。

セットプレーが何回かあったうち、フアンマ選手の腕が僕のノドのところにちょうど来るんですよね。それも身長差のせいかもしれないんですけど、僕のマークをふりほどこうとする腕がちょうどノドに……。それでウッとなって動きが止まったところでマークを外された格好です。今度同じ場面になったら、その腕を振りほどいてでも、ウッとなりながらでも体を離さないように。

―今季はいろんなところで「村松選手は背が高くないのに、センターバックとして非常に良いプレーをしています」という言葉を聞きます。誉め言葉ではあるんですけど、そういう言葉を村松選手本人はどう感じているんだろうな、と。

珍しいことは事実でしょうね。いまのセンターバックは国内外問わず、背の高い選手が務めていますからね。そういう意味で注目していただけるのはうれしいですし、ありがたいことなのですが、さっき大学の後輩の話もしましたが、結局、「身長が低いからしょうがない」と見られるのが、自分としては悔しい。背が低くても与えられている役割は同じなんですよね。もし、あの福岡戦の場面でフアンマに対していたのがタカシ君(河野貴志選手)やオカさん(岡村和哉選手)だったら、「しょうがない」とはならなかったと思うんです。ちゃんとプレーの出来自体が評価されるんだと思います。だから僕も与えられた役割を遂行できなかったのだから、普通に叩いてもらえばいいんです。かばってくれなくていいんです。

―と、いうことを聞きながら、でも、身長が低いという事実があるので、それを補うために、これまでどうプレーしてきたのか、今後はどうプレーするのかも聞いておきたいんです。

高校から、この身長だったので、よく言われる危機察知に関してと、カバーリングについては意識してプレーすることで、徐々に自信が持てるようになり、清水のユースから順天堂大学でプレーする中で「やれる」という気持ちにもなっていきました。プロとしてここ北九州でプレーするようになってからも、チームの調子が良いこともあって、そこに関しての自信は揺らがなかったんです。

―危機察知能力は感覚的な能力でしょうか、それとも理論だって行動することで表現できる能力なのでしょうか?

両方あります。ボールももちろん見るのですが、僕はボールホルダーの目線がどこに向けられているかを見るんです。そして「あそこしか見ていないから、きっとあそこにパスを通してくるな」と予測するわけです。でも、その予測に10割をかけてしまうと、裏をかかれる場合もあるので、そのほかの可能性に2割から3割も残しておいて、そうですね、8対2、あるいは7対3くらいのバランスで意識を持つようにしています。

―今も常にそういう意識で?

そういう意識を繰り返してプレーしてきた今は、そのバランス感覚は反射的なレベルになっているかもしれません。体が勝手に動く、という感じですね。

―いま言った、「7対3」の割合の具体例を出してもらえますか?

相手のチーム戦術にもよるのですが、比較的多い形で言いますね。僕は今、センターバックとしてプレーしているので、僕が一番に警戒すべきは僕がマッチアップする相手フォワードであり、僕の背後です。でも、ウチのチームスタイルとポジショニングの特性を踏まえてサイドの裏のスペースを狙うチームが増えてきているんです。だから、ボールを持っている相手ボランチの視線はサイドに向いていることが多い。となると、僕はそこにボールを出されると予測してそこにむけてスライドする準備に入る。そこに7割の意識を割く。でも、ボランチがボールの持ち方を変えて自分の背後にボールを蹴ってくる可能性が3割あると考えて、そうなった場合にすぐにターンしてそこに戻れる意識を持っておくということです。

―サイドに出されたボールに対応しようとそちらにスライドした時の基本的な考え方としては、ボールホルダーと適度な距離を取っておいて、味方が帰陣する時間をつくる、という考えでいいんですよね?

僕の場合はまず、ボールを奪うことを意識しています。

―えっ!? なぜですか?

そこで取ることができれば、逆カウンターというか、僕らにとってのチャンスになるからです。相手はカウンターを狙いとしているから、サイドの裏にボールを出した瞬間に、前に人数をかけてきているはずなので、ボールを奪った後に逆カウンターを仕掛ければ、僕らのビッグチャンスになる可能性が高いからです。もちろん、相手のボールの持ち方次第、というところはあるんですよ。僕が奪いに行ってかわされたら、後ろにいるのはもう一人のセンターバックであるオカさんとあとはキーパーのケンゴ君(永井堅梧選手)の二人だけになるので、それもさっき言ったように『7対3』の感覚を持ってですよね。取る気で行くけど、別の可能性も考えておく、ということですね。でも、本気で取りに行く姿勢を見せないと、相手も一気に抜きにかかってきますから、そこの駆け引きは難しいんですけど。

―頭の中はどうなっているのでしょうか。可能性の高い方に意識を傾けながら、でも別の可能性も意識している、という状態は。そんなに意識の分配がうまく行きますかね?

でも、裏をかかれることは、あまりありません。「ここだろうな」というところに大体はボールが来ますし、さえている時はそれで結構ボールが取れるんですよね。

―その予測の精度を高めるための観察ポイントがほかの選手と比べたら多いのかもしれませんね?

そうかもしれません。

―小学校、中学校までは身長は低い方だったのでしょうか?

いいえ、中学2年生のころまでは高い方でしたよ。そこから止まっちゃったんですよね。それで高校に入って身長を補う工夫を何となくし始めたように思います。

―理想とするセンターバック像は?

選手で言うと、FCバルセロナで長く活躍した(カルラス・)プジョルですかね。

―イタリア代表のファビオ・カンナバーロとかではなく?

タイプとしてカンナバーロに似ているとかは結構、言われたのですが、好きなのはプジョル。海外の選手の中では大きい方じゃないでしょ? それでもクリロナ(クリスチアーノ・ロナウド)とも渡り合えたし、ハートがアツい選手だったでしょ、やっぱりそこに惹かれるんですよね。

―フィジカル能力的にはどうなんですか、いろいろなデータも数値として出て認識していると思いますが?

並でしょうね。そんなに足は速くないし、ジャンプ力があるわけではないし、アジリティーも僕より上の人が多いし、ホントに並です。

―空中戦が多いセンターバックでプレーする上で、跳躍力を高めようとしたことはないのでしょうか。

順天堂大学の時に、「オレ、ヘディングができるようにしなくちゃ」と思ったことがあって。

―あれでしょ、センターバックの相棒となった後輩がそんなに背が高くなくて、という時の話でしょ?

そうです。それまで空中戦に強い先輩と組んでいたから良かったけど、これからは困るぞ、ということになって、そこからかなり練習したんですよね。

―ジャンプ力をつけるための筋トレですか?

筋トレもしたんですけど、一番時間を割いたのは、普通にロングボールを蹴ってもらって、それを攻撃の選手と競り合ってヘディングで跳ね返す、という練習です。僕が考えるに、何もせずにそのまま飛んだ時のジャンプ力を『100』とすると、ヘディングで飛ぶ時のジャンプ力って『60』とか『70』で、へたしたら『50』くらいしか出せない選手もいるんじゃないかと思います。つまり飛んでくるボールにタイミングを合わせる必要がある、相手フォワードとの落下地点の奪い合いがある、という飛ぶ以外の動作や作業が必要な状況でジャンプするからです。だから、僕はヘディングする時のジャンプをできる限り僕が持っている『100』に近づけることで、空中戦で勝つ確率を上げられるんじゃないかと考えた。だから、ひたすらに、タイミングよく飛ぶ、一番高い地点でボールをたたくという感覚を磨く、また相手と競り合いながら飛ぶ技術や駆け引きを磨こうと思ったんですよね。

―その練習の成果は表れたのですか?

そうですね、自分より10センチ高い選手にも勝てるようになりました。大学2年生の時はほとんど勝てませんでしたから、僕にとっては大きな進歩でした。でも、プロになったら……。そこの部分も含めてもっと磨かないと勝てないなと実感しています。

―その部分でこれからできることは?

『100』にもっと近づけることはできると思うんです。だから、そこをまずは意識して磨くことですね。

―ではチームの話を。9連勝している時といまのチームの違いは?

やろうとしていることはあまり変わっていません。ただ、相手がいることなので、相手はウチのことを研究してくるわけです。対戦相手には、僕だけに限らず、ほかのチームメイトの知り合いもいるわけで、そういう間柄の選手との会話の中で、ウチに対する研究を相当している、という情報が入ってくるんです。僕らのハイプレスが武器なので、あえてサイドバックの位置を思い切り下げて回避するとか、北九州戦用の策を立ててくるんですよね。だから、僕らが変わったというよりも、戦う相手が変わった、というところですね。

―それは小林監督もおっしゃっていましたが、それは光栄なことでもあるのでは?

そうなんです。僕らに勝つために自分たちのやり方を変えてくるわけですからね。それに対して、僕らが今度はどう上回っていくか、というところになるんですが……。

―そのために例えば、第23節の町田戦で村松選手を右サイドバックに置くとか、福岡戦で藤原選手を右サイドバックに置くとか、小林監督も何かしらの変化をつけて、相手の策を上回ろうと工夫しているのが見えました。その時に感心したのが、変化が加わったのにチームの中に混乱が見えなかったことです。

ポジションに少し変化を加えても、相手がこう来たら、こう動く、こうやってボールを動かす、というチームとしてのベースがしっかりあって、選手一人ひとりがそれを理解しているから、大きく混乱しなかったんだと思います。町田戦も東京に留まって準備をしたので試合の準備のために紅白戦もできない状況だったので、ホワイトボードを使ってのミーティングだけで臨んだんですけど、僕も含めてほかの選手もやるべきことは頭の中で明確に整理できていたと思います。もちろん、町田戦もあとで映像を見た時には、まだまだの部分も多かったのですが、あそこで示した力というのは、僕がまだいなかった去年と、今年に入って積み上げてきたものの成果だと思うんですよね。だから、そこの部分に関しては僕らも自信を持っていいんだと思います。

―ここからの戦いでチームとして何が必要になると思いますか?

サッカーというスポーツは点を取らないと始まらないスポーツですから、まずはそこでしょうね。9連勝していたころと比べたら今はシュートも打てていないでしょうしね(※9連勝中の1試合平均シュート数は11.1本。第21節からの6試合の平均は9.8本)。僕たちのサッカーは守備に回る時間が増えるとおそらくはやられるので、いかにボールを保持して、相手を走らせて、決定機をいくつもつくって、というサッカー。今は前線の選手が守備に回る時間が増える試合が何試合かあるので、その負担は減らしたいですよね。

―町田戦と福岡戦も「チームが良かった時のアグレッシブさが戻ってきた」と、小林監督も話していましたし、あと一歩のところまでは来ているように思います。

そうですね、一つ勝てばまた勢いというものがチームに生まれると思います。

―プロ1年目、ここまでで何を感じていますか?

プロサッカー選手になったな、という実感はあります。それを感じるのは、やはり観客の皆さんの前でプレーする時です。今年は新型コロナウイルスの影響で、観客数に制限がある中でリーグ戦が進んでいますが、それでも無観客から徐々に制限が緩和されていく中で、やっぱりわざわざスタジアムに足を運んでいただいたお客さんの前でプレーするというのはありがいたいですし、とてもうれしいことなんです。僕の場合は、それで緊張するのではなくて、喜びに感じますから、すごく楽しめているんですよね。注目されればされるほど、頑張れるタイプなんです(笑)。

―意外に図太いですね!

もともと、失敗とかを引きずるタイプでしたし、いろんなことに不安を覚えるタイプだったんですよ。だから試合前のルーティーンとかめちゃくちゃありましたよ。

―例えばどんな?

試合前日に聞く音楽、ストレッチも何をするかを決めていたし、試合当日、スパイクは左足から履いて、すねあては右から入れて、手首のテーピングは左手から巻いて、ピッチに入る時は左足から入るとか、本当にたくさんのルーティーンがありました。でも、それをしないでプレーで失敗した時に「あ、あのルーティーンをしなかったからだ」と考えるようになったんです。それでうまく気持ちを切り替えられればそれはそれでいいんでしょうけど、それを引きずるようになったことがあって、それじゃあ、ダメだなと。失敗したのは自分のせいなのに、そこから目をそらすようになったらおしまいだと思って。

―それで、すべてのルーティーンをやめた?

いいえ、結構残していますけど(笑)、それはもうクセになっているものです。スパイクは左足から、すねあては右から、とか、ですね。でも、失敗をしたからといって逃げるようなことはしなくなりました。失敗したら、ちゃんと自分に向き合うようにしています。だから、福岡ダービーのあと、二日のオフで落ち込みながら、でもちゃんと自分と向きあったんです!

―センターバックには多くのライバルがいます。

まずオカさんですね。開幕戦の福岡戦、再開初戦の長崎戦もオカさんはベンチスタートだったでしょ。その試合の前の練習でも、そんなに走れていなかったので、今だから言いますけど、「この人には負けないな」と、思っていたんです。でも、琉球戦でスタメンだったでしょ、その時に「このオジサン、マジですごいな!」って思ったんですよ。

―どういうところにすごさを感じたのでしょうか?

パフォーマンスもそうなんですけど、存在感が半端なかったんです。普段はおしゃべりで、ふざけていることが多い人なんですけど、試合になると「こんなにガチになれるんだ」って。練習でオカさんは恐らく本気を出していないと思うんですけど(笑)。結構、やられる場面を見ていたんです。だから僕も「大丈夫かな、この人」と思っていたのに、いざ試合になると2倍の力を発揮するんですよ。本番でこれだけの力を発揮できるって、すごい人だ、って素直に感動したし、びっくりしました。琉球戦以降、無失点試合が何試合もあったじゃないですか、あの時はケンゴ君(永井堅梧選手)のビッグセーブもあったし、僕も結構、注目して取り上げてもらっていたんですけど、正直、僕は「オカさんがいるからだ」って、普通に思っていましたから。

―岡村選手から盗めるモノはありますか?

タイプが異なるので、盗むとなると……、でもあれだけピッチでアツくなれる、アツいプレーができるってすごいことだなと思います。

―アツいと言えば、鬼軍曹こと、寺岡真弘選手が負傷から復帰して練習に合流しましたが、どういう印象を持っていますか?

怖いですよ。

―やっぱり!

いや、そっちの怖いではなくて(笑)、ポジション争いという点で。オカさんはじめ多くのライバルがチーム内にはいますが、あの人の経験値とか、周りを動かせる力を見ていると、フルパワーでできるようになったらどうなるんだろうって。もちろん、僕が今まで以上に頑張って同じピッチでコンビを組んでプレーしてみたいという気持ちもあるんですけど、今はポジションを争うライバルとして、とても怖い存在に感じています。

―さきほども、チームの攻撃の話が出ましたが、そこのレベルを上げるために、村松選手にできることは?

東京ヴェルディ戦(第22節)の前に、コウケン君(加藤弘堅選手)とシン君(國分伸太郎選手)との会話の中で「ボランチとしてこういうプレーをされたら嫌だよ」という話になったんです。ウチのサッカーはトップとトップ下への縦パスがとても大事なんですよね。そこからサイドに展開もできるし、中央を破っていく、という意味で。でも、相手のボランチもそれを分かっているから、そこへのパスコースを消してくるわけです。そこで、僕らがビルドアップしている時に、右から来たパスを受けた僕が少し左へ向いてボールを動かすと、相手のボランチはボールのある位置によって自分のポジショニングを変えるんです。でも、左へ向いたあとに、急に僕が右に切り返したら、相手のボランチは逆方向にポジションを変えなくちゃいけない。その時に相手のボランチは5メートルから10メートルくらい移動する必要がある。「それを何回もやられるとキツいんだよ」と、ボランチのコウケン君とシン君が言うんです。だから「そういうプレーを増やしてくれ」と。

―そう言われてヴェルディ戦で試した?

はい、そうすると本当に相手のボランチが動くんですよね。そうやって自分で相手を動かすことができると、僕自身に余裕が出てきたんです。余裕があるから、いろいろな場所も見えるし、パスコースも複数、見えてきたんです。そういうプレーが的確なタイミングで、効果的にできるようになれれば、攻撃面で貢献できるのかなって、思っています。

―北九州の攻撃を警戒する相手が増えていく状況の中で、より良い攻撃をするためには、前の選手の頑張りだけではなく、後ろの選手のそういう工夫やサポート、チャレンジも必要だと?

そう思います。ロングボールも大学のころにはほとんど蹴っていませんでした。取られるのが怖くてショートパスが主体になっていました。でも、プロになったら蹴れないとな、と思って練習もしましたし、それで視野が広がった部分もありますし、そういうチャレンジをどんどんして、試合でも出していきたい。そうすることで、チームがもっと良くなっていけるんじゃないか、と。僕にできることを、もっと考えて、ピッチ上で表現していきたいと思います。

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村松航太 選手の一口感想

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村松航太 選手の一口感想
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文・島田徹 写真・筒井剛史

(次回『シマダノメ 深掘りインタビュー Season2』の第7回目は11月初旬にアップ予定。登場する人物は?お楽しみに!)

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