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シマダノメ

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シマダノメ『見たよ!聞いたよ!練習場で!』Season.2 No.006

7月25日に行われたレノファ山口FCとの関門海峡ダービーは3戦目にして初勝利を挙げたが、その記念すべき第7節で“開幕"を迎えたのが内藤洋平選手だった。今季初のメンバー入り、75分に椿直起選手に代わってピッチに入り今季初出場も果たした。
初出場を終えた内藤選手は「ここまで来るのにだいぶ時間がかかった(笑)。でも、最高だった!」と明るい表情で答えた。本人も認める『長い時間』を過ごす中で、きっと焦りもあっただろうし、つらくもあっただろうと予想する。しかし当の本人の感じ方は違っていた。
「メンバーに入れない時期も刺激はもらっていました。チームが躍動的に動いていて、チーム全体で良い試合を続けていたので。そこに自分が入っていきたいという気持ちが強かったので、焦りはなかったんです。なぜなら自分にできることは限られていて、自分のパフォーマンスを上げること、自分のするべきことをこなすだけなので、焦っても仕方がありませんからね」
山口戦の87分、右サイドの髙橋大悟選手からの大きなフリックにより山口ゴール前に出たボール。相手GKとの接触も危惧された場面で、内藤選手は躊躇することなく飛び込んだ。「僕も崖っぷちなので、死に物狂いで突っ込むしかないと思いました。結果が一番の薬になりますからね」と冗談っぽく口にした言葉に感じたのは、切実だけれども、意欲的な姿勢だった。
そして、山口戦での追加点、82分のディサロ燦シルヴァーノ選手の今季2ゴール目について話が及んだ時に内藤選手の口から出た言葉に、本当に長い時間をかけて試合出場にまで漕ぎつくことができた理由の一つを知ることになる。
「僕はメンバー外練習(※トップチームの試合当日に、メンバー外になった選手たちだけで行う練習。あるいはリーグ戦翌日に、前日の途中出場組とメンバー外となった選手だけで行う練習)をずっと続ける中で思っていたことがあります。それは、メンバーに入れない選手のモチベーションが決して低くないことです。むしろそこで行われる練習が非常に身になっている。二人のコーチングスタッフ、長島(裕明)コーチと平野(智己)コーチが、僕らにそういう場を与えてくれて、メンバー外練習の時間をただコンディション維持だけを目的とするような“単なる消化の時間"ではなくて、“引き上げる時間"にしてくれています。今回の山口戦では交代で先にレレ(ディサロ選手)と町野がピッチに入って追加点を取りましたが、そこに僕もフリーランで絡みました。なかなか先発出場ができないとか、なかなかメンバーに入れなかった選手が、いざ試合に出て結果につながるプレーを見せるというのは、実は簡単でことではありません。そこにある背景がいろんな方に伝わってほしい、と僕は思います」
出たいけれどもなかなか出場機会が巡ってこない状況に、当然下を向きたくなることもあるだろう。けれども、下を向いてクサったりすることがないように、コーチングスタッフがそれぞれの選手にある課題を明確にして、そこに意識を向けさせることで意欲を引き出し、“待ち時間"をとても有意義な時間とする。それが内藤選手の言う『背景』だが、山口戦で内藤選手を今季初めて、そして町野選手を開幕戦以来となるメンバーに入れた小林伸二監督の決断も、また内藤選手が言う『背景』の一つでもあるように思える。
「レレも練習で良い表現をしてくれているし、内藤もマチも変わって来た。練習で良くなってきた選手を私は『旬の時期が来た』と言い方をするけれど、そういう選手をうまいタイミングで使うことができれば、その後、長い期間で活躍してくれる、という事実があるんですね。実はシーズンが始まってからこれまでの間に、旬の状態にあると感じながらうまく使えなかったという反省をしたことがあったので、今回はその時期を逃さないようにと思い切った決断だったんです」(小林監督)
もちろん、小林監督の決断を促したのは、長島コーチと平野コーチの的確な観察眼と報告であることは間違いない。スタッフ間の密な連係、チーム全員で戦っていくんだという強い意志に基づく『クラブワーク』という背景がチームの好調や各選手の活躍の裏側にあることを知ってほしい、との思いは、人間的にも懐が深い内藤選手ならではの願いと言えるだろう。

文:島田徹

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