SHINMOJI NOW新門司NOW

新門司NOW 第4回
皆で戦う!
逆襲を誓う髙橋 大悟選手

早くも後半戦がスタートしたJ2リーグ。想定以上に苦戦を強いられた前半戦だったが、その中でもMVPの活躍と言って差し支えない働きを見せてくれた髙橋 大悟選手に、前半戦のことや北九州に戻ってきたあの選手のことなど、いろいろ聞いてみました。

話を聞いた7月14日は、今季2回目の公開練習日だった。サポーター思いの髙橋選手らしく、まず話に出てきたのはファン・サポーターへの感謝の思い。

「コロナ禍で、ましてやチームがなかなか勝てていない状況なのに多くの方が足を運んでくださってありがたいというのがありますし、僕たちは選手だけで戦っているわけではなく皆さんと共に戦っていますから、やっぱり嬉しかったです。
見られるから練習が締まるとか、そういうのはあまりいいことではないとは思いますが、チームが強くなる一つのきっかけとして、サポーターの皆さんに見ていただくというのはあっていいと思います。それがコロナ禍での貴重な公開練習日の意味なのかなと。皆さんには感謝しかないですし、だからこそとにかく勝利を見せたいんですよね」

前半戦、ホームではわずか1勝しかできなかった。「とにかく勝利を見せたい」というのは、率直な気持ちなのだろう。そんな苦しかった前半戦を振り返り、髙橋選手の目には今のチームはどう映っているのか?

「うちは"まだまだ"ですね。あ、それは悪い意味での"まだまだ"ではなく、"まだまだやれるぞ"っていう意味です。もちろん、チームとしてやらなければいけないことは多いけど、決してネガティブになる必要はないと思っています。素晴らしい選手がそろっているんですが、皆のよさが100%しっかり出せるようになれればと…。もちろん難しいことですけど、絶対まだまだやれるはずですし、皆の力がうまく組み合わされば強くなれると思うので。リーグ戦は夏場からがより大事になってくるし、ここから楽しみだなと僕は思っています」

開幕前、小林 伸二監督もキャンプなどを含めたプレシーズンの内容に、昨季を超える手ごたえを感じ、それを口にしていたこともあった。選手たちにとっても、ここまでの苦戦を強いられるのは想定外だったのだろうか。

「正直、難しいシーズンになるかもという予感はありました。もちろん目標として"昇格"は掲げていましたが、リーグを戦う上でシミュレーションというかいろいろなルートを考える中で、苦戦するというのは想定していました。でも、周りが言うほど今が最低だとは思っていないですし、僕個人としては大丈夫、十分に後半取り返せると考えてはいます。
やっぱり半分選手が入れ替われば、組織として難しくなったり時間がかかったりするのは当然だと思いますし、監督も指揮を執るのが難しい面も多くなっているはずで…けど絶対大丈夫ですから!」

前向きな言葉を聞けたことで少し安心したが、この『絶対大丈夫』の根拠の一つが最愛の"弟分"の帰還かもしれない。ご存知の通り、昨秋に豪州のメルボルンシティFCへ移籍した椿 直起選手がギラヴァンツ北九州で再びプレーすることになったのだ。

「やっぱり嬉しいですよ!ずっと相談には乗っていましたし、彼の思いは僕なりにしっかり感じていたつもり。チームにとっても心強いし、僕自身も一緒にやれるのは楽しみです。絶対チームの力になってくれるし、それは誰が見ても分かるんですけど(笑)。
うちを選んでくれたっていう、そういう漢気も愛される理由なんでしょうね。あいつは北九州のことをすごく特別なクラブって思ってくれて大切にしていたのは知っていましたし、今回こういった決断をしたことを、一人のサッカー選手、一人の人間として、年下ながら尊敬しています。
僕らも今はこういう順位に甘んじていますが、誰かにとっての大事なクラブであることには変わりないし、そういったクラブで僕もプレーできていることが改めてありがたいことだと感じました。だからこそ、このチームメートやスタッフとならまだまだ上に行けると思っているんです。そういうことを彼の決断を通じて気づかせてもらいましたね」

昨季、リーグを沸かせた両サイドのコンビ。2人の絆は後半戦の浮上を期するチームにとって、とてつもなく大きなエンジンになるはずだ。
最後に、後半戦の戦いで一番だいじなことを尋ねてみた。

「"北九州スタイル"を表現できるかでしょう。アグレッシブに闘って、ボールを動かして走って…やっぱり僕らの原点はそこだと思います。あとは気持ち! 僕は島で育ったので負けん気が強くて、よく感情に出しちゃったりしますが(笑)。それも一つ、チームを勝たせたいっていうことではいいことかなと。みんなもそういう気持ちはあると思うので、そういうのを表にたくさん出して熱く戦っていけたら。そして、サポーターの方と一つになって、一つ一つ勝っていけたら…そう思っています」

2019年夏に加入後、幾度もチームを救ってきた背番号10。どんな逆風にさらされようが、屋久島育ちの"小さな大木"は決して折れない。後半戦、必ずやこの窮地からチームを救いだし、たくさんの笑顔をスタジアムに咲かせてくれるはずだ。